バイリンガル幼稚園(プリスクール)を検討する際、一番不安に思うのは

  • 日本語が疎かにならないか?
  • 高い月謝に見合う効果(発語)は本当にあるのか?

という点だと思います。

我が家も、息子を1歳4ヶ月で入園させるまでは、期待以上の不安がありました。

しかし、入園から10ヶ月。 2歳を迎えた息子の口からは、日本語の豊かな表現だけでなく、シチュエーションに合わせた自然な英語が溢れ出しています。

そこで、実際の息子の発語の変化はどのような感じか、1歳~2歳の一年間の全記録を公開します。

我が家では新生児の頃から3歳までに一万冊を目指して「日本語絵本の読み聞かせ」に力を入れてきました。

その「自宅での日本語絵本の読み聞かせ」と園での「英語環境」がどう息子に影響したのか。 早期バイリンガル教育の「真実」をお伝えします。

10ヶ月の成長を一気見!月齢別・発語の変化一覧表

バイリンガル幼稚園に入園してから2歳1ヶ月までの、息子の言語発達を1つの表にまとめました。

息子の最初の発語は1歳2ヶ月に出た「パパ」です。1歳2ヶ月では「パパ」しか言うことができませんでした。

最初は「パパ」しか言えなかった1歳児が、10ヶ月でどのように日本語と英語の両方を使いこなすようになったのか、その変化をご紹介します。

月齢日本語英語大きな変化
1歳2ヶ月パパ【初発語】 日本語で初発語
1歳3ヶ月(模倣)ばーば、じーじ【模倣】日本語の音を真似しはじめる
1歳4ヶ月は(歯)【入園】 バイリンガル幼稚園 登園開始
1歳5ヶ月ママ、ちゃちゃ、ねんね(模倣)Yellow, Car, Sea【模倣】英語の音を真似しはじめる
1歳6ヶ月15語程度5語程度
1歳7ヶ月41語(+26)6語(+1)【二語文】 日本語で初めての二語文
1歳8ヶ月65語(+24)6語【音読】「だるまさんが」など簡単な絵本を一人で声に出して読みはじめる
1歳10ヶ月200〜300語50語【英語爆発】 突然スープをこぼして「oh no!」と言ったり、1〜10を数える【歌】日英の歌の一部のフレーズを歌う
1歳11ヶ月文章の再現【記憶力】習い事や園で使っているフレーズ(文章)を暗唱
2歳0ヶ月三語文以上の会話ABCソング完唱【会話成立】 出来事を文章で報告できる【音読】英語絵本を一人で声に出して読みはじめる
2歳1ヶ月絵本のフレーズを使ってごっこ遊びフレーズ出現【表現力】 「One more time」等、場面で使い分け

発語数は正確な数ではありませんが、日々の記録をもとに算出した目安です。1歳後半からの伸びは、まさに「語彙爆発(Word Spurt)」そのものでした。

表を見ていただくと分かる通り、1歳後半から語彙数が急激に伸びています。これは、多くの子供に見られる「言葉の爆発期」という現象です。

「言葉の爆発期」とは?

それまで1語ずつゆっくり増えていた単語数が、ある時期を境に「爆発」したかのように急増する現象のことです。一般的には、話せる単語が50語を超えたあたり(1歳半〜2歳頃)で起こると言われています。

息子の場合、この語彙爆発が「日本語」と「英語」の両方で同時に、あるいは交互に波のようにやってきたのが非常に興味深い点でした。

入園前の言語環境:家庭での取り組み

バイリンガル育児

「1歳でバイリンガル幼稚園に入る子は、家でも英語漬けなの?」と思われるかもしれませんが、我が家は息子がバイリンガル幼稚園入園前も、入園後も、変わらず日本語メインです。

むしろ、意識していたのは英語を教えることよりも「日本語の土台を作ること」です。

【自宅保育】親からの英語語りかけは「ゼロ」

意外に思われるかもしれませんが、私(親)から息子へ英語で話しかけることは一切しませんでした。

理由はシンプルで、「不自然な英語よりも、まずは正しい日本語で愛情を伝えたかった」からです。

また、私も夫も英語ネイティブではないので、特に0歳のうちは英語の音はなるべくネイティブのものが耳に入るように環境作りをしました。

自宅の言語: オール日本語

英語の動画視聴: 一切なし

親からの英語での語りかけ:一切なし

親のスタンス: 英語は「教えるもの」ではなく、環境として「置いておくもの」

市販教材を使って1日5冊の英語絵本読み聞かせとかけ流し

親からの語りかけをしない代わりに、質の高い「生の英語の音」に触れる機会だけは、細く長く作っていました。

  • 英語歌のかけ流し: BGMとして生活に馴染ませる
  • 英語絵本の読み聞かせ: 1日5冊程度
  • 英語の歌の歌いかけ: 遊びの中で「ABCソング」などを一緒に楽しむ

英語の歌のかけ流しと英語の絵本は、こどもちゃれんじの「My First English」の教材を使用していました。

また、生後6ヶ月から週に1回(40分)、英語の親子クラスに通い、実際に外国人の生の英語と触れる機会を作りました。

【最優先】圧倒的な日本語のインプット

英語の環境を細く作りつつ、その何倍も力を入れていたのが日本語の読み聞かせです。

「日本語で考え、日本語で伝える力」こそが、将来の英語習得の土台になると信じて、「3歳までに一万冊」を目標に日本語の絵本の読み聞かせを毎日継続していました。

結果、息子は1歳の時点で1日に最高70冊超絵本を読むようになり、2歳を過ぎた今も読み聞かせの習慣は続いています。

0歳からの絵本読み聞かせ
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1歳前半:最初の発語と英語への反応

バイリンガル育児

息子の一番最初の発語は1歳2ヶ月の時の「パパ」でした。

そこからも最初はゆっくりで、1歳3ヶ月の時「パパ」「ばーば」「じーじ」を音声模倣で言えるくらいでした。

1歳5ヶ月の時に初めて私を指差して「ママ!」と言ってくれました。

その後、音声模倣が少しずつ増え出したのですが、音声模倣はなぜか英語の方が多く、1歳半前後の時に「Yellow」「Car」「Sea」などの音声模倣が出ていました。

実は乳幼児にとって、英語は日本語よりも「リズムがはっきりしていて、音の強弱が面白い遊び」のように聞こえると言われています。

日本語の「くるま(ku-ru-ma)」は平坦な3音ですが、英語の「Car(ca-r)」は爆発的な1音。1歳児の未発達な口の筋肉でも、英語の「強く、短い音」の方が真似しやすかったのかもしれません。

そしてそこから一気に言葉(日本語)の爆発期に突入しました。

1歳後半:語彙爆発と日本語の二語文

バイリンガル育児

1歳半を過ぎた頃から、それまでポツポツと単語が出ていた状態から一転、毎日新しい言葉を覚える「語彙爆発」が始まりました。

特にお伝えしたいのは「日本語の二語文」が先行して出始めたことです。

1歳4ヶ月からバイリンガル環境に身を置きつつも、家庭での日本語の積み重ねがしっかりと実を結んだ瞬間でした。

1歳8ヶ月時点の全発語リスト(日英比較)

1歳8ヶ月までは新しい発語があるたびに記録していたので、どんな言葉が出ていたのか具体的に紹介します。

1歳8ヶ月の時点で、息子の発語は日本語65語、英語6語で合計71語でした。(模倣は含まない)

日本語(65語)

【乗り物】
えっしゃ(電車)、ふね、きゅきゅしゃ、しょぼしゃ、あす(バス)、さんすいしゃ、じーぷ、しんかんせん、こんくいーきしゃしゃ、じゃる

【体・数・形・色】
[体]は、あし、おし、みみ、あご、め、くち、て、あたま
[数」いち、に、さん、し、ご、ろく、しち、はち、きゅう、じゅう
[形]まう、さんかく、しかく
[色]あか

【生活・挨拶・動詞】
パパ、ママ、ばーば、じーじ、ねんね、はーい!、おいし、バイバイ、たー!、よいしょ、あちち、たっち、これ、こっち、あっち、あった

【動物・食べ物・その他】
[動物]チーター、くま、アリ、うま
[食べ物]ちゃちゃ、モモ、ぶおー、ばまま
[その他]あぱ(アンパンマン)、しーう(シール)

【オノマトペ】
ウーウー、ピーポー、ニャー、ガオー、わんわん、ウーカンカン

英語(6語)

【色】

いえおー(Yellow)

ぶうー( Blue)

ぐいー( Green)

れっ(Red)

【乗り物】

かー(Car)

【その他】

しー(Sea)

★親の気づきポイント

日本語に比べて英語が圧倒的に少ないですが、息子の場合、なぜか「色」に関しては英語の方が先にインプットされました。

園のサークルタイムなどで、カラフルな教材を使って歌ったり遊んだりする時間が、脳に強く刻まれていたのかもしれません。

日本語で二語文・絵本の音読開始

二語文は1歳7ヶ月のときに出て、最初の二語文は「もも おいし!」でした。

その後、1歳9ヶ月頃には1割程度を二語文で話すようになりました。

また、1歳8ヶ月頃から、1人で声に出して日本語の絵本を読み始めました。

「だるまさんシリーズ」「こどもちゃれんじの絵本」など簡単な絵本がほとんどで、例えばこどもちゃれんじの絵本でお出掛けの時はお母さんと手を繋ごうという内容があるのですが、そのページを開きながら「うさちゃ!ママ、ぎゅっ!(うさぎちゃん、ママとおててをぎゅっ)」と言っていました。(カッコの中は私が読み聞かせていたフレーズ)

英語の急成長

英単語は1歳半以降、10単語程度出ていたのですが、息子の場合日本語の爆発期が先にきて、英語は初期に少し出たくらいでほぼ増えていませんでした。

しかし、1歳10ヶ月でいきなり「1〜10」を英語で言えるようになったり、スープをこぼして「oh no」と言ったりなどこの辺りから少しずつ英語が出てきました。

1歳10ヶ月時点で、正確ではないですが、大体日本語200〜300語、英語50語くらいでした。

【日・英】言葉からリズムに乗せた歌へ

息子はあまり歌に興味があるタイプではなかったのですが、1歳10ヶ月頃から歌にも興味が出たのか、

  • 「アンパンマンマーチ」
  • 「ぶたたぬききつねねこ」
  • 「はたらくくるま」
  • 「ABCソング」
  • 「A is for Apple」

などの歌を私が歌っていると、分かるフレーズのところだけ一緒に口ずさむようになりました。

その後、2歳0ヶ月頃から、日本語の歌でお気に入りの歌は一部だけでなく最初から最後まで1人で歌えるようになり、英語の歌もABCソングなどは1人で最後まで歌うようになりました。

また、「Brown Bear, Brown Bear, What Do You See?」の絵本が家にあるのですが、幼稚園でやっているらしく、この絵本の歌を覚えて、1人で歌いながら絵本のページをめくって楽しんでいます。

2歳0ヶ月〜:会話の成立と「コードミキシング」の出現

バイリンガル育児

2歳の誕生日を境に、息子の言語発達は新しいフェーズに突入しました。

単語を組み合わせて、自分の経験や欲求を「文章」で伝えられるようになったのです。

三語文以上の長い文章が出るように

それまでの「ママ、あっち」といった二語文から一気に進み、過去の出来事を報告してくれるようになりました。

  • 「パパと、ママと、◯くんと、どうぶつえん、いった!」
  • 「お風呂、あったかいね〜」
  • 「みかん、もうちょっと食べる」

自分の感情や状況を説明できるようになり、親子での「対話」が成立し始めたのはこの時期です。日本語の土台を大切にしてきた成果が、目に見える形となって現れました。

英語が「音」から「生活の一部」へ

園での生活が長くなるにつれ、英語も特定の単語だけでなく、シチュエーションに応じた「フレーズ」として自然に出てくるようになりました。

  • 「One more time, please!」(もう一回やって!)
  • 「Help me, please」(手伝って)
  • 「Oh my God!」(びっくりした時)

これらは教え込んだものではなく、園の先生やお友達とのやり取りの中で、「こういう時にはこの言葉を使うと伝わる」という実感を伴って習得したものだと感じます。

「take off よー」は混乱?それとも成長?

この時期、バイリンガル育児特有の「コードミキシング(日英混じり)」も現れ始めました。

  • 「Xylophone(木琴)する!」
  • 「パパ、お洋服 take off よー(脱いでよー)」

一見すると「頭の中が混乱しているのでは?」と心配になる現象ですが、実はこれ、非常に高度な脳の働きによるものです。

コードミキシングは「知能」の証

子供は、その時自分の頭に浮かんだ「最も言いやすい言葉」や「最もニュアンスが近い言葉」を瞬時に選んでいます。

「脱ぐ」という日本語より、園で毎日繰り返している「take off」の方が、彼にとっては直感的でアクセスしやすい言葉だっただけ。混乱しているのではなく、持っている全ての武器(語彙)をフル活用してコミュニケーションを取ろうとしている証拠なのです。

Rママ

日本語の語順を守ったまま英語を入れるのは、母国語のルールが定着している証拠です。

コードミキシングは一時的なもので、成長とともに3歳〜4歳頃には相手や場所に応じて完璧に使い分けられるようになると言われています。

バイリンガル幼稚園に10ヶ月通わせて分かった「3つの真実」

1歳4ヶ月から10ヶ月間、息子を英語環境に預けてみて、親として確信した「3つの真実」をお伝えします。

  1. 日本語は遅れない: 自宅での読み聞かせがあれば、日本語はむしろ先行して伸びる
  2. 歌と絵本が最強のツール: 日本語も英語も「絵本」と「歌」で土台は作れる
  3. 1歳入園は「耳」を育てるゴールデンタイム: 音声模倣の正確さと、英語への抵抗感のなさが最大のメリット

「バイリンガル幼稚園に通うと日本語が疎かになる」という心配は、現時点では息子には当てはまりませんでした。

これは、たまたまではなく新生児の頃から絵本の読み聞かせ・歌いかけを続けてきて、さらに息子が2歳の時点で自宅にある150冊全ての絵本を最低50回(多いものだと300回ほど)何度も繰り返し読み聞かせてきたからだと感じています。

絵本の読み聞かせの効果を最大化するには、0歳~2歳半頃までは圧倒的に図書館ではなく購入がおすすめです。その理由は以下の記事で詳しく紹介しています。

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まとめ:1歳からのバイリンガル幼稚園、後悔しないための「家庭の役割」

バイリンガル育児

1歳4ヶ月から10ヶ月間、バイリンガル幼稚園に通った息子の発語記録を振り返って感じるのは、「園は英語の種をまく場所であり、家庭はその芽を育てる土壌である」ということです。

「高い月謝を払っているから、園にお任せすればバイリンガルになる」というわけではありません。

後悔しないために、わが家が大切にしてきた「家庭の役割」は以下の2点です。

1. 「日本語の絵本」で思考の土台を作る

園で英語のインプットがあるからこそ、家庭では意識的に「日本語のインプット」に力を入れています。 日本語で複雑な物事を理解し、感情を豊かに表現できる力(母語の力)があってこそ、その上に乗る英語も「自分の言葉」として生きてきます。

2. 「園」でのインプットを家庭で定着させる

「Brown Bear, Brown Bear, What Do You See?」のように、園で歌っている歌、読んでいる絵本と同じものを1つでも家の中に用意してみると、「園で知った!」と「家で深めた!」が繋がり、子供の言葉は爆発的に伸びてくると思っています。

1歳からのバイリンガル幼稚園は、決して「早すぎる」ことはありません。

むしろ、音に対して素直で、英語を「勉強」と捉えないこの時期だからこそ、驚くほど自然に二つの言語を自分の中に取り込んでいきます。

「日本語が遅れたら?」「効果がなかったら?」と不安になることもあるかもしれません。 そんな時は、ぜひ今回の息子のリアルな言語発達状況を参考にしてみてください。

「家庭で日本語を育て、園で英語を楽しむ」。このバランスさえ守れば、子供は私たちが想像する以上のスピードで2つの言語を身に着けていってくれるはずです。

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